頭と気持ち
「建築について話してみよう」「続・建築について話してみよう」西沢立衛(王国社 2007、2012)
建築を作る喜びや葛藤や感動について、建築が持つ社会的な責任について、都市について、人間について。
とても個人的で素直な言葉で表現されています。
一部日記の抜粋があったりと、日本を代表する建築家の飾らない文章が心地よいです。
またそれゆえか、情熱が際立って伝わってくるようにも感じます。
もう10年以上前のことです。
AAスクールの3年生だった頃、ユニット(研究室)の先生に言われた言葉があります。
「アツシ、建築家は徹底的にリサーチを繰り返し論理的にプロジェクトを組み立てなければならない。それでも最後はハートでデザインするんだ。」
建築とは、頭と同じくらい気持ちで作るものです。
西沢さんはそれをやり続けている。
だから世界に響くんだと思います。
改めて建築っていいなあと思える2冊でした。