本当は
建て替える前の横浜F邸です。
時の積み重ねを感じる渋い建物でしたが、状態が非常に悪くリノベーションでの対応は断念しました。
特に土台まわりの木部の腐食が激しく、加えてもともとの地盤状況も良くなかったため、そのままの状態では大地震の際に倒壊していた可能性もあったと思います。
一年前のちょうどこの時期に解体工事が始まりました。
でも本当は残してあげたかった。
解体工事はいつ見ても心の痛む工程です。
余談ですが、電柱の傾き具合でその土地の地盤の状況を予想できることがあります。
例えば、平坦な土地でいくつもの電柱が傾いている場合、その地域が軟弱地盤である可能性は高いです。
F邸前面の電柱もかなり傾いていますが、ここには昔小さな川が流れていたそうで、現在は暗渠になっています。
実際に地盤調査をしてみると支持層がとても深く、建て替えの際にはかなりの数の杭を打ちました。
よく言われるのはその場所の昔の地名を調べることですが、古地図を見ることでこういった情報を発見できる場合もあります。
土地の購入を検討されている方はひとつ参考にしてみてください。
それでは。